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10話 “忍び”って、こんなに目立っていいんだっけ?

작가: みみっく
2025-06-25 19:00:58

 俺が礼を言うと、メイドは深々と頭を下げた。

「いえ。お役に立てて良かったです」

 教え終わると、メイドはお辞儀をして元の位置に下がった。その動きは流れるようにスムーズだ。

「ポーションを売ろうと思ってるんだけどさ、価格ってどれくらいが良いと思う?」

 俺はポーションの話を切り出した。

「えっ!? あの治療薬ですか?」

 ミリアは目を見開いた。

「まぁー色々と売ろうと思ってるんだけど、ここに来たばっかりでさ、価格設定の相談が出来る知り合いがいなくてさ……困っていたんだよね」

「あの治療薬をお売りになられるんですか?」

 ミリアの声には、動揺が混じっている。

「まぁ……商人をしようかと思って」

「それはダメです。あの薬を売ると大混乱が起きかねませんので……お止めください」

 ミリアはきっぱりと言い放った。その表情は真剣そのものだ。

「え!? ダメなの? 混乱? なんで?」

 貴族なら金儲けの話に乗ってくるんじゃ? 儲かりそうな話をしてるんだけど? この世界じゃポーションって栄養ドリンク程度で傷も治らないんだろ? 医者も応急手当だけで手術も出来なそうだし。

「あの薬は、規格外に強力な効果を持っています。医者ギルド、軍事、他国等も係わって来ますのでユウヤ様の争奪、技術を手に入れようと最悪、戦争が起きる可能性も出てきますよ」

 ミリアは早口で説明した。その言葉に、俺は思わず息をのむ。俺の事を心配してくれてたのか……っていうより頭良すぎじゃない? 金儲けより俺の事を、そこまで考えてくれたのか……。むしろ俺が売ることしか考えてなかった俺がバカ過ぎたか。

「え? そこまで?」

「瀕死の方が瞬時に回復をするのですよ?そのような治療薬存在していませんので、医者になった方が生活ができなくなりますよね?」

 そりゃそうだ。逆の立場なら俺も生活が出来なくなれば、どうにかしたくなるかもな。

「そうだな、それは恨まれるな……」

 俺は納得したように頷いた。

「負傷しても瞬時に治療が出来るとなれば軍が手に入れたいと考えるのは当たり前ですし、他国も欲しがりますよ?当然、争奪戦が始まるのは分かりきっています」

 ミリアは真剣な表情で続ける。

「効果を、だいぶ抑えた感じなら大丈夫かな?」

 俺は慎重に尋ねた。

「それで、価格を医者に行くよりも高く設定をすれば問題ないかと思いますわ」

 なるほど、完全回復を使うのは控えた方が良いって事か。それで売るなら1本で全部治しちゃ不味いよな。治癒薬の分類を増やして風邪薬、傷薬ってもっと分けて販売か……後は雑貨かな。

「これから売るお店を探してみたいんだけど」

「わたくしも、ご一緒致しますわっ」

 ミリアはパッと顔を輝かせた。

「えっと……そのドレスを着て町の中に出るの? 目立つし狙われるんじゃない? いかにも……ドレスを着てお金持ちって感じだし……それに、ミリアが拐われると思うけど?」

 俺は少し心配になった。

「そうですわよね……少しお待ち下さい。着替えてきますわ」

 ミリアは少し考え、すぐに納得したように頷いた。

「普通の服も持ってるの?」

「はいっ。お忍び様で用意はしてありますわよ」

 ミリアはニコニコの笑顔で嬉しそうだな……これじゃ断れないな。俺一人じゃ分からないし助かるな。用意はしてあるってことは、普段はあまり着ないのかな?

 ミリアが着替えに他の部屋に行ってしまったので、近くにいたメイドさんに聞いてみた。

「護衛とかって必要ですよね?」

「勿論でございます」

メイドは当然のように答えた。

「ですよね~」

 俺はため息をついた。はぁ……目立ちそうだよな……。服装は普段着でもさ、護衛を付けてるってことは平民って思われても大金持ちって事じゃん? 大金を持ってるから護衛を付けてるってことだし、金がなければ護衛は要らないだろ。それに店舗を借りる交渉が難しくなるじゃん……。それと店舗を借りる資金を取り敢えず稼がないとだな。

 今日は店舗の相場を調べるだけで交渉はムリだけど、店舗の候補を調べて後で店舗の価格を調べて、資金を貯める目安が出来れば、目標に向かって頑張れそうだし。

 しばらくして、ミリアが可愛らしい平民服に着替えて戻ってきた。淡い色のワンピースは、彼女の金髪によく似合っている。

「どうでしょうか? おかしくありませんか……?」

 ミリアは少し恥ずかしそうに、でも期待に満ちた目で俺を見上げた。

「可愛いと思うよ」

 俺は素直に感想を伝えた。

「えへへ……♪ 嬉しいですっ♡」

 ミリアは満面の笑みを浮かべ、隣にやってきて俺の腕を組んだ。

 う、うわぁ……可愛い。前世で女の子と付き合ったことないし、こんなに近くにいると緊張するなぁ……。

「護衛って何人くらい来るの?」

 俺が尋ねると、ミリアは護衛の人たちに視線を向けた。彼らは少し困った表情になった。

「急なことでございますので……最低10人は必要かと」

 護衛の一人が申し訳なさそうに言った。

「えっと……それじゃお忍びじゃないですよね?」

 俺は呆れたように呟いた。

「そう言われましても、お嬢様の身の安全をお守りするためですのでご理解をお願いします」

 護衛は頑なな態度を崩さない。それだと店舗の物件の交渉が難しくなるんだよね……今回だけなら良いけど、これからも付いてきそうだしなぁ。それに顔を覚えられたら次回、護衛を減らした時に狙われるんじゃないの?俺のスローライフ計画が、早くも暗礁に乗り上げそうな予感だ。

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